2017-12-23


12月17日 神戸大学発達科学部 学術Weeks2017のシンポジウム”ピアノに生きる 室井摩耶子”の題のもとに、参加させていただきとても楽しい時を過ごして参りました。
今年3月の骨折後、なかなか体調が戻らずそこに不整脈などを起こし相変わらず手押し車や車椅子などにたよる動きで、鬱々とした6か月を過ごしていただけに音楽をする方々とお話をしてピアノを聴いていただけるチャンスは嬉しいことでした。もちろん「ピアノを弾く」以上、私はピアニストですから「あの天才たちがみんなに伝えてヨ」と私たちに預けた音の詩を疎かにするわけには参りません。音から音へピアノが物語る詩が聴いている方たちの心の共鳴を引き起こし燃え上がらせるなんて、なんと素晴らしいことでしょう。私はまだ若いころピアニストとしてデビューしたころ、私の音楽には何か欠けているものがあると悩み抜いていたころ そしてヨーロッパで「音楽とは音で書いた詩であり、小説であり、戯曲である。それは音のエネルギーを扱いながら次から次へと進んでいっている」という原理をつかまえて人間と共に進んできたのだとその過ぎ越し方のプロセスを振り返りながら積み重ねてきたと思う日々をどれほどありがたく進んできたことでしょう。
室井摩耶子

写真:坂東 肇 教授 と 私

2017-11-18

T.V.がしきりに冬が来たとわめいています。でも私は体調が完璧でなくお医者様も「99%は良いがあと1%は危ない、1人で歩いてはいけません」と1人外出は許してくれなくて自分で怒っています。でも12月半ばは神戸までおしゃべりとピアノを弾きに出かけます。家に居たって神戸に居たって同じじゃないかと自分では思っていますが周りの方たちは気を付けていっていらっしゃいと仰ってくださいます。でも音楽の話ができるのはうれしいことです。
”マヤコのピアノよ しっかりしろ!!”というところです。
ご声援ください。
室井摩耶子

2017-10-07

漸く秋がやってきたようです。
もうちょっと前は…と言っても90代になってのことですが…
季節の移り変わりを喜んでいましたが、この頃は気温の変化にばかり神経がいって、季節の楽しみなど どこかに吹っ飛ばしています。朝カーテンを開けるとガラス窓に大きな雨粒が…毎日を「ああ、いやだ、うっとうしい!!」などと考えているなんて嫌な毎日ですね。
「あなたにはピアノがあるじゃない!」
そう そう そうでした。
マヤコ しっかり!!!

2017-09-23

年取ってから人間はいろいろのことを知るものだ。
私は今人間が歩くということに視線を向けている。人が歩くなど何でもないことで別に何の思考もいらない仕事だが、この3月に転んで以来(念のため私は96歳である)大腿部骨折そしてリハビリで半年になろうとする今も、まだ1人で外を歩く許可が下りていない。1人では手押し車でも危ないということだが、なるほど歩くと何となく不安であり自分の中では“大丈夫”と言いつつも1人歩きはしていない。
2か月以上にも及ぶリハビリ病院で私は人間が歩くということに何と複雑な機構が含まれていることだろうとつくづく思ったものだった。
脚を1っ歩踏み出すにしても、まずバランスをとって立てなければならない。姿勢、目線、背中の筋肉、腰のバランス、そして体重のかけ方、足のもろもろの筋肉の働き、それをつかさどる脳の働き等々“え?お前もか?”というほどの揚句、漸く“立てる“のである。
私は手押し車をのろのろと押しながら、スタスタと歩く人たちの足元を眺めていた。
脚の筋肉1つを動かすためにどれほど数多くの複雑なストレッチが用意されていたことだろう。

室井摩耶子

2017-09-02

昨日 NHKで『90歳。クラシック女子 ~昭和・平成わたしの音楽道~』のためにピアノのソロと千住真理子さんとモーツァルトのソナタを弾いて録音してきました。モーツァルトは素敵な曲ですよ。弾き終わった途端に2人で顔を見合わせて「ホントにうっとりするね~」と言い合いました。放送は9月18日 21:00~22:45(FM)です。聴いてくださいね。そのうち、それらの曲でCDを作るつもりです。
室井 摩耶子

2017-08-05

不順な気候が続いています。
私も体調が思わしくなく言うなれば思考能力ゼロと云った日が続いております。
普段は風邪などとはお親しくなかったのに
ここ3週間ばかり(いわゆる夏風邪)にとっつかれて咳が続いています。
9月には日テレの放映、NHKと続いているので
風邪なんてひいていられない。。。
次の時には何とかうまくいきましたとご報告したいものです。
室井 摩耶子

2017-07-15

なんとお暑い日が続いていることでしょう。
すっかりご無沙汰してしまいました。
私自身は "脚は大丈夫" なんて思っているのですが(確かに もう脚で歩いている)そのトンシャントンシャンのスロモーが気に喰わずイライラしています。
周りの方たちは早い治りに、凄いじゃないと言っていただいています。(5か月経ちました)
でもこの間いらしてくださった方に、月光の第一楽章をお聞かせして「曲の素晴らしさに鳥肌が立った」などとお褒めいただき、やっぱり音楽っていいななどとピアノを眺めています。
体力は確かに大分ついてきましたので、今後もよろしくご声援のほどお願い申し上げます。

室井摩耶子

2017-06-14

3月1日に脚をひっかけ大腿骨骨折を致し、5月初めまでリハビリ病院に閉じ込められました。退院してやれやれと思っていましたら、その後2回程 不整脈で病院に運ばれ漸く6月に入って”我が家の生活”に戻りました。でも”普通の生活”に戻るには時間がかかりそうです。
病院ではこの年での回復にしては驚くほどと云われるのですが、とにかく早く早くと焦っております。
何しろ声と外見が若いので 良いのか悪いのかわかりません。

コメントをくださった方々へ…
病院に入っていたためお返事できず申し訳ありませんでした。

室井摩耶子

2017-01-21

昨年12月10日ハイドンの演奏会が終わり(おかげ様で大変好評でございました)その後 体調を崩し、お年賀状その他、皆様には大変 御無礼をおかけしてしまいました。

11月以降 コメントを入れてくださった方々、お返事できずごめんなさい...。

もう元気です!

先日、CD発売に向けてコンサート演奏曲のほか、もう一曲 彼のソナタ Hob-49を録音。
Haydnって なかなか素晴らしい音楽家で、彼の音楽語の使い方は本当に天才という言葉以外には表現のしようがないと思います。
よく音のない休符など ”これは四分音符の間 黙っているの”と教わったことを思いおこすと、Haydnが天国からせせら笑いしそうな気がするほど彼の微妙な音楽語、本当に深い深い意味を持っています。どうして今までそれに気付かなかったのかと思います。それだけに”Haydnって素晴らしい音楽ですね 感激しました”などと言われると本当に天国にのぼらんばかりに嬉しくなります。
これから私にどんな物語を聴かせてくれるのでしょう。皆様とご一緒にその深い美しさに感激したいと思います。音楽家冥利に尽きる日々です。

室井 摩耶子