2014-03-29

新しいパソコンが来ました。
パソコンで撮った写真を見ていたらお正月のお料理が出てきました。
なかなか美味しそうです。
でも もう季節は3月の終わり。
桜と椿とドウダンツツジのお花が一斉に咲いて"良い季節ですよ"とピアノの部屋に座っている私を楽しませてくれます。
実は一か月も前の話ですが 2月25日はハイドンのピアノ・ソナタ ハ長調Hob.XVI/50 とワルドシュタインのCD録音に臨みました。後はトークの部分の原稿作りとその録音が残っています。CDでは皆様とお目にかかれませんがお話しできるのがうれしゅうございます。
ハイドンは日本では子供の弾くあまり面白くない曲になっています。
楽譜を睨んで音に出してみるとどうしてこんなにピアノが種々の感情をお話ししてくれるのかと彼の天才ぶりと音楽の不思議さと面白さに、弾いても弾いても奥深く限りありません。
色々な感情が音として出てくるのです。それを少し説明してみますと、作曲家と演奏家の間には楽譜という一枚の紙しかありません。もちろんそれは数々の約束事によって書かれているのですが残念ながら音ではありません。それを演奏家が音として立ち上げたとき音楽が始まるのです。指と頭と人間の心理とが連動して素晴らしい音楽を聴衆の方に届け、聴いた人はその組み合わせによって感動するわけです。私はピアニストとしていつも人間の心理と動く指の筋肉の密接な働きに(もちろん聴覚その他の連動によってですが)音楽ってすごいものだと思います。
ハイドンは文字通り天才でその符号の不思議を次から次へと展開していくのです。音の
ない休符でも その前の響きの離し方ひとつで、中を流れる音楽は違ってくるのです。
その度に人間のやることってなんと素晴らしい!!と圧倒されています。
その音楽の素晴らしさをぜひ聴きに来てくださいね。
室井 摩耶子